ツイッターには流したのですが、ブログを読んでいただいている方は別なので、ブログの記事としてまとめることにしました。
今年(2022年)の大河ドラマは「鎌倉殿の13人」
源頼朝を初代とする鎌倉幕府の話。
歴史の授業でならったんだけど、いい国つくろう(1192年)鎌倉幕府、とか。(今や1192年じゃないし)
なんで3代で終わっちゃったんだろう、とか。
そのくらいしか覚えていなかったのですが、おもしろい~!と見ています。
脚本は三谷幸喜さんです。
この記事を書いているのは2022年8月中旬。
比企能員の変(ひきよしかずのへん)があって、比企族が滅亡した回が終わったところ。
比企能員の変は、第31回「諦めの悪い男」(初回放送 8月14日)に描かれます。
源頼朝が亡くなったあたりが前半戦。第26回「悲しむ前に」(初回放送 7月3日)です。
それまでに、頼朝の挙兵から源平合戦、奥州藤原氏の滅亡といったエピソードがありました。
そして、その頼朝退場回あたりまでは「シェークスピアみたいだな」と思って見てました。
夫をそそのかすマクベス夫人(三浦義時の継母のりく)やら、
身内を信用できないリア王(源頼朝)やら。
この物語という特定はできないけれど、世界観というかイメージがシェークスピアだな、と思っていたのです。
そして、そのシェイクスピアの向こうにはギリシア悲劇のイメージがありました。
兄弟殺しのアンティゴネーだったり、策略のオデュッセウスだったり。
西洋占星術の世界でこれをみると、権力組織とそのなかの身内のバトル。
権力(山羊座)と身内(蟹座)というのは、頂点と底辺を支える集団。
そこに集まる人々を巻き込む悲劇なんだと思ってみていました。
でも、源頼朝兄弟全員が亡くなったあとの、比企能員の変の時の北条義時をみると、
「これは、シェークスピアじゃなく、ゴッドファーザーだ」と思うようになりました。
義時はゴッドファーザーのマイケルだと思ったのです。
ゴッドファーザーは、コッポラ監督がつくったアメリカの映画です。
マイケルとはゴッドファーザーと呼ばれたマフィアのドン(首長)の三男として生まれた人物。
第二次世界大戦での活躍で英雄となっていて、知性的で理想を高くもった人物です。
父親もマイケルを後継者にするつもりはなかったのですが、いろいろあった末に(中略)兄を殺して、ファミリーを引き継ぎ、マイケルが2代目のドンとなっていきます。
第30回「全成の確率」のあたりで、闇落ちしたと言われる義時が、このマイケルと重なってみえました。
誰も信じることのなかった源頼朝、ゴッドファーザーを継ぐ者になっているのです。
じゃあ、似ているなら比較してみよう、という事で、三谷幸喜さんとコッポラさんのホロスコープを失礼します。
コッポラさんのホロスコープ
太陽が牡羊座、月は蠍座です。アセンダントは山羊座。
蠍座の月を含む魚座の木星、蟹座の冥王星とともにグランドトラインという三角があります。
水(感情)のエネルギーが素直に流れている配置。
しかも、魚座の木星は品位がいいし、冥王星と月はお互いに支配天体を交換しています。
ゴッドファーザー風に読むと、家族のために、あるいは、みんなのためなら、自他ともに多少の犠牲はあっても仕方ないよね、かもしれません。
ここで注目しているのは蠍座の月です。代々続くファミリーと、ゴッドファーザーという血脈を継ぐ物語をこの月が象徴しているようです。
また、太陽のある4ハウスも居場所とか家族というところをアウトプットしたいことが読めます。
(キリスト教で象徴されるようにワインというのも血であるとしたら、コッポラさんがワイナリーを手がけているのもそうかもしれません)
太陽は蟹座。月は牡牛座。出生時間が不明なので、アセンダントは読めません。
この蟹座の太陽は、家族や身内の話、あるいはシチュエーションコメディを得意とされていて、場面や舞台を固定する枠のなかのすったもんだを、すごく上手く書かれる方。
あるいは、どんなに悪人であっても人なつっこさがあるように書かれています。
それがむしろ今回の「鎌倉殿の13人」ではいい人→悲劇というフラグとして現れているようです。
史実としての結果を知っていると、いい人ほど、ほっこり場面があるほど、それが悲劇に終わるというマーク、フラグになっているようです。
さて、コッポラさんの月の蠍座、三谷さんの太陽の蟹座とも「水」のサインです。
ともに、仲間とか身内のなかの感情をもとにつながっていくのです。
一方、違いもあります。
三谷さんの蟹はあくまでも土地とか、家族に根をおろしている板東武者です。
でも、コッポラさんの蠍は、イタリアを離れてアメリカで「裏」の(これも蠍座っぽい)社会を牛耳るイタリアンマフィア。
土地に根ざすので、御家人にとっての土地は重要です。
なので、第30回「全成の確率」で鎌倉将軍二代目の源頼家が、比企一族の所領をとりあげようとしたときに、顔色が変わるくらい激怒するのだと思います。
所領を召し上げられると言われた時の比企の、恨み骨髄。
一方、蠍は土地より社会的な使命のある集団。商売をするための家族であり、イタリアという土地を離れても血脈さえつながっていて、裏社会を牛耳るというビジネスで総取りすることが大事である集団。なので、物理的な土地はあまり関係がないのです。
また、裏切りについてのスイッチの入り方も違います。
蟹は「味方じゃなければ敵」です。
あくまでも蠍との比較において、ですが、暴力装置のスイッチは軽く、というか、即、抜刀。
活動宮ですから。速攻です。
第10回「根拠なき自信」で佐竹義政に「老けたな」と言われて、上総広常が誅殺した場面。
「だって、コイツがつまんねー事言うからよお」くらいに速攻。
一方、蠍は裏切り者は許されない重さがある。
マシンガンで蜂の巣。
馬の首をベッドに投げ入れて「忠告したぞ」というサインを送ります。
その上で「じゃあ、仕方ない」とマシンガン。
首桶はない。
そして、あのゴッドファーザーのテーマソングが流れるくらい重いのです。
来年2023年は、冥王星が水瓶座に入ります。
1年を通して山羊座に冥王星のあるのは今年、2022年が最後です。
その山羊座の冥王星の最後の大河にふさわしい、蟹座と山羊座の大河ドラマなので、惹きつけるのかもしれません。
そして、来年2023年の大河ドラマは「どうする家康」
脚本は古沢良太さんです。失礼いたします。
太陽は獅子座、月は蠍座です。出生時間が不明なのでアセンダントは読めません。
そしてこの2023年に冥王星が水瓶座に入りますし(2023年3月24日から6月11日)、牡牛座
座には天王星が滞在しています。
ガチの不動宮のドラマになりそうです。
「どうする大河」かもしれません。
ちなみに、アイキャッチは北条氏の使ったとされる3つ鱗(ミツウロコ)にしましたが、
この鎌倉殿の13人の同時は、家紋というものがまだ、確立されていなかったようです。
ドラマでも武者たちの衣装にもついていません。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」https://www.nhk.or.jp/kamakura13/