こちらは本来の入口ではないのですが、
やはり京都の町に向いているので重要な楼門、西楼門です。
本来の門である、南楼門から入りなおすと、
実際、シャキっとします。
(ネットなどで、正門から入らないとダメとか
道の真ん中を歩くのはダメとか言われていますが
私は、ダメだとは思えません。正しい門から入ると
気持ちがいいから入った方がいいと思うし、
参道の真ん中を歩くと行き交うには、ジャマでしょと思う程度です)
今回は、西楼門から入ってすぐ疫神社です。
京都の街中をまっすぐ見ておられます。
感染症の知識のなかった昔は、
伝染病、疫病退散をお願いする神社を、
このように配して、街をお守りいただいてたんだな。
また、門のところで、祓うお役目もあるようです。
参拝者のなかには、
街中で良くないモノを、拾ってくる場合もありますから。
蘇民将来がご祭神です。
まずは、ここでご挨拶です。
その隣りは太田社。
扁額には、太田社神社白髭神社となっています。
猿田彦とアメノウズメのご夫婦です。
伊勢でもお会いしました。こちらの記事です。
シラヒゲは、新羅(しらぎ)から来た神様、
という話も聞いたことがあります。
なんとなく、舶来のシャレたご夫婦の感じです。
また、こちらの八坂神社は、もともとは、祇園社と呼ばれていて
ご祭神は牛頭(ごず)天王と奥さまでした。
また、この牛頭天王が、神さまとも仏さまとも、
つかない方だったので、明治になって同一視されている
素戔嗚尊(すさのおのみこと)と奥さまになりました。
神社の起源を読むと、「新羅の使節が牛頭山から素戔嗚尊を勧請し」
とあり、明治の方針に準じています。
でも、スサノオはもともと日本の神さまなのですから
勧請したのは、新羅の牛頭山の神さまだったんでしょう。
疫神社の蘇民将来も、朝鮮が起源の話もあり、
外来っぽいですね、このあたり。
でも、向かい側には蛭子神社。えべっさんです。
エビスは、七福神のなかでは唯一の日本の神さま。
エビス神社の起源については、
イザナミ、イザナギのご夫婦の最初の子供。
よくできなかったので、海に流した、
といわれるのが、蛭子(ひるこ)さま。
すごい話だけど。
その方が流れ着いたあたりに、
お社を建てられて、恵比寿神社が始まったも言われます。
七福神のなかで、恵比寿さまだけが、日本の神様とされ、
この八坂神社で、まわりに外来の方々が多いのに、
ここにおられるのも、また、不思議な感じです。
エビスさんは、関西ではとても華やかにお祀りされています。
海の向こうからやってくるものは、「善きもの」という
あっけらかんとした感じをうけます。
これが関東になると、良いけど、ちょっとコワいもの、になるようです。
例えば、波除神社。こちらの記事です。
そして、大黒さまがいらっしゃいます。大国主社です。
右側にうさぎもいます。
ああ、ココ、ちゃんと、出雲とつながっていますね。
しかも、隠された面を統べる、キビシイ面の出雲大社ではなく
優しい出雲大社です。
京都にはいろいろ、縁結びの神さまがいらっしゃいますが
ここもいいです。
二人で京都にデートに来て、このひとと長く一緒にいたい、
ということであれば、こちらがいいです。
こうしてみると、
摂末社のひとつひとつに、きちんと人の手がはいっていて
それぞれにお祭りがあって、パワーもこめられていて
創建からの時間の重なりもある。
しかも、観光地なのに、それらが全く失われていない。
すごいところです。