新宿の熊野神社。熊野十二社(くまのじゅうにそう)とも称されます。
熊野権現の12社を勧請されたから、とのことです。
少し高い場所にあるご社殿の下には、江戸時代までは、池があって、滝などもあった場所だったそうです。花街もあったそうです。
新宿の西口なのですが、昭和40年まではここのあたりは、浄水場もあって、「水」の記憶は、最近まであったのですが、その跡地に、NSビルなどの高層ビルが建ちました。
・・・といっても、もう半世紀も前のことになるんだよね。
今でも、通りを挟んで向こう側の路地の奥には、まだ当時の記憶が小さな影となって残っていますが、
こちらには、「水っぽいところ」はありません。
でも、この裏手にある新宿西口公園には、滝がつくってあって、当時をしのぶ事ができます。
その高層ビルを背負っていらっしゃるのも新宿らしい神社です。
久しぶりですが、境内がかなり整備されて、すっきりしています。
特に都市部の熊野神社は、仏教色、神仏混合の雰囲気がなくなっていますが、拝殿の前の灯籠は、ちょっとそんな雰囲気を残しています。
それよりも、この地に根をおろしたエネルギーを感じます。
新宿の鎮守様ですからね。
本殿の前あたりだけでも、いい感じなのですが、「こちら、こちら」と呼ばれて、本殿のわきへ。
確かこの先、弁天さまの池と貯水場の記憶があったけど、「溜まって」る場所だったはずだよね、と行ってみると。
しかも、ベンチまであって。
神社の境内って、実は座る場所が、あまりないのです。
神域だから、という事だろうと思うのですが、これだけ気持ちがよい場所なら、ちょっと腰をおろしてみたいと思うのは、ヒトの人情でしょう。
明治神宮では、拝殿の階段のところに、よく海外の方が座りこもうとして、警備の方に、立つようにと、しょっちゅう注意されています。
あれも、気持ちは、わかるんだけどねえ。
神域というより、神さまにおしりを向けて座ってはダメでしょう。
神さまというより、目上の方と考えるといいかもしれません。
明治神宮なら、境内をまわる回廊にいすがあるので、そこで。
話が飛んでしまって失礼しました。
以前は、水も生きておらず、
ちょっと公園につながるような暗い場所だったのですが、清浄になっています。
ご奉仕される方の気持ちを感じる事ができます。ありがとうございます。
パワースポット、聖地といっても、ヒトの手が入らないと、「溜まって」しまうし、アップデートできないしね。
あまり知られると、なかなかゆっくり座れないのですが、気持ちのよい場所です。
ベンチに座って、本殿をみています。
ちゃんと三本足です。
その昔は、池や浄水場があって、花街もあって、溜まった記憶もあった場所が、こうして、奉仕される方や、参拝される方の気持ちで、どんどん、新しく生まれ変わっていくのは、新宿らしいのかもね。
新宿十二社 熊野神社
新宿西口公園 正式には新宿中央公園