似たようなタイトルの本ばかりが並んでいて、「もう、お腹いっぱい」の感はあるのですが、やっぱり見てしまいます。
そのうえで、この本を紹介しようとするのは、とても現実的で実感があるからです。
すら~っと読んでしまえるのですが、そのあとも折り目をつけて何度も見返しました。
内容はいわゆる「引き寄せ」の本。
ご存知ない方のために、ちょっと説明をします。
「引き寄せの法則」というのがあって、「自身に似たものを引き寄せる」という事から、「自分で願ったことが現実化する」という幸運をつかむためのコツとして知られています。
ついでながら、こうして書いていると、あまりのおおざっぱすぎにモゾモゾします。
古典としては、この「シークレット」があります。
2007年とあります。もう、10年以上も前の本なんですねえ。10年も引き寄せしてたら、さぞかし、と思うけど、実際はできてない事が多いと思います。
だって、この本、実感ないもの。
もちろん訳された方は、他のスピリチュアルな本も訳されていて、決して的外れの訳がついていいるわけではありません。内容もふんふん、と読んだ記憶があり、本の装丁も立派だったり、紙もカラーだったりして、うわって思いました。
でも、当時、この本を手に取った私は、翻訳ものにありがちな生活感の違いとか、気候風土の違いとかが、イマイチ、ピタッとこない、とも感じました。
海外の方にあるようなドライな考え方、割り切り方をする方なら、たぶん実感もあったと思います。
そのあと、何冊かこの「引き寄せ」に関する本も読んだり、実際に、自分もチッサイものから、大きなものまで引き寄せてるなあと感じることがありました。
先日は、病院の待合室で延々とこの引き寄せの法則について、語り合っている二人組がいました。
こうして今は、最初は輸入ものだった「引き寄せの法則」は、こうして日本にちゃんと着地しているんだなあと感じます。
(近くだったので、内容がかなり聞こえてきてしまったのですが、ちょっとそれ、重い、と感じてしまったので、あとはスマホの電子書籍を読んでいました)
この本に紹介されている話は、どれも自分の生活や現実をくっきりとわかるように書かれています。
特にすごいなと思うのは、吉本ばななさんが明確にその輪郭を話されていることです。
小説家であり、言葉を選ぶことについてはプロですから、モノゴトを明確に描かれることは当たり前なのですが、しかも、スピリチュアルにも深く関わっていらっしゃるので、本質も知っていらっしゃる。
吉本さんの言葉を、少しだけ引用します。
だからまず、「自分はどうゆうあり方がいいのか」をよく見ておくことですね。「私は経理が嫌いだから会社辞めよう」では、おおざっぱすぎてからだがついていきません。もっと小さなところからじゃないとダメです。
これを吉本さんは「割る」と表現します。
「経理の仕事は好きで、コツコツ数字を入れるのは好きなんだけど、上司に見せるのは嫌なんだな、私」というふうに「割っていく」といいと思います。(本の吉本ばななさんの言葉の引用)
そして、それを常に更新しつづけることも大事。
また、奥平亜美衣さんの「豪華なお弁当ワーク」も実際的です。
実際、買ってきたデパ地下のお総菜でやってみました。美味しい(当たり前か)
私は、「理想の一日」を現実化するワークもやってみました。
・どんな家で目が覚めましたか?(本の奥平亜美衣さんの言葉の引用)
から始まって、朝食や仕事、夕食はどこで?という事を書いていきます。
やってみました。
・どんな家で目が覚めましたか?(本の奥平亜美衣さんの言葉の引用)→××ホテルで目が覚めて、アメリカンブレックファースト。スクランブルにベーコン、みたいに書いていたのですが、いや、ちょっと待て。
世田谷の北の小麦の食パンは美味いぞ。あれをトーストにして、それから、午後は、トーハク(東京国立博物館)をブラブラして、ビールを飲むっていうのも、なかなか「理想の一日」だぞ、と考えました。
ああ、なあんだ、私、引き寄せてたんだ、という発見と感謝と喜びがありました。
これは、別に考えようと思うのですが、大きなものについては、「引き寄せの法則」じゃなくて「引き寄せられの法則」じゃないのか、と思うこともあります。
いや、大きなもの、とかチッサイものというスケールは関係なく、引き寄せではなく、引き寄せられ、だ。
そして、それもヘンかもしれない。
そもそも、自分は世界の中心でもなく、世界の辺境に自分がいるわけでもないから。
そして、「おおざっぱ」に願うお金持ちの現実もシビアです。
ヴィトンなども、毎年買い続ける人のためにあるということなんです。(本からの吉本ばななさんの言葉の引用)
いや、ホントそう。
ブランドなんか、一生モンじゃないから。おととし買ったユニクロより、毎年モンだから。