かぐや姫と、源氏物語を日本の占星術である
宿曜占星術をもとにして構成を考えています。
宿曜占星術とは、宿曜経をもとに、
密教思想で作られている占星術です。
平安時代は、物語の生まれた時代です。
いままでの仏教では
救いの得られなかったヒトたち(貴族ですが)に
新しい思想を求める背景があり、
そこにスーパースター空海が登場し
中国から密教という新しい仏教がもちこまれました。
また、同時に陰陽道も広まっていきます。
物語って、ヒトじゃないモノが、語る、っていう事。
ヒトのあわれは、妄執だったりするのですが、
モノのあわれは、語られるわけです。
宿曜占星術は、いまの西洋占星術とは違いますが、
まあ、ちょっと似ている部分もあり、
こうして読んでみると、おもしろいです。
新月に生まれたかぐや姫が、満月に向かって美しく成長し、
その間、求婚者にそれぞれ難題をだしていくのは、
それぞれ対応する宮(星座)にちなんでいる、という解釈。
そして、源氏物語は、この流れをくんで
同じようなテーマが星座をぐるぐるとまわるように
何度も展開されるのです。
源氏物語については、なんでこの段(ものがたりのひとくぎり)が
こんなに長くて、こっちは短くて。
しかも、同じテーマで二つにわかれたり、わかれなかったり。
不思議な構成だなあ、とは思っていたのですが
こうして並べてみると、
その構成の理由は、そうなのかもしれない、と思いました。
ちと、強引ですかね?と思うところはあるのですが、
占星術とかぐや姫、源氏物語に興味がある方には、おすすめです。
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