すぐ近くに旧東海道が通っています。
品川宿として、商店街が整備されていて、まち歩きもたのしいところです。
ご社殿の前は目黒川。
中目黒あたりだと、桜で有名で、こじゃれたスタバができていたりするのですが、ここは海に近い川の匂いがします。
自分は東京の下町に生まれたので、こうした海に近い川、満ち潮と引き潮がわかる川の匂いが、なんとなくなつかしいです。
もともと、丹生川上神社より高龗神(たかおかみのかみ)を勧請したところから始まっているそうです。
川の神様、水の神様なので、川と海の近くにおられます。
私は、海の神様、というのが正直、想像できません。
川、水というのはなんとなくイメージできるのですが、海はあまりにも大きいからかもしれません。
鳥居の前に、恵比寿様がおられました。
東海道七福神だそうです。最近のものらしいのですが、恵比寿様なら、イメージしやすい。海の向こうからやってくる福の神。
高龗神のあとに、京都の八坂神社より牛頭天王を勧請されているので、天王社とも称されていたようです。
牛頭天王は、疫病よけとともに、水を統べる神様です。感染症という考えがなかった昔でも、水を介しての感染、というのはなんとなく実感があったんだろうな、と思いました。
また、歩いてすぐのところにある品川神社が北の天王社、この荏原神社が南の天王社とされています。
なので、こちらのお祭は、南の天王祭とされていて、昔はお祭では御神輿が海に入っていったそうです。
海に御神輿が入っていくお祭は、海の近くの神社でありますが、海のなかでお清めされる、あるいは、海のなかで再生するイメージがあります。
拝殿のまわりには、見事な彫刻がされています。どれも鳥の彫刻。
旧東海道 品川宿が行き交う人で賑わっていたときは、すぐそばまで海だったはずです。
東日本大震災のあと午頭天王をお祀りする神社が、津波の被害を免れたという論文が話題になったこともあります。
川と海の水の恵みがありますように。
品川観光協会の旧東海道品川宿まち歩き
東日本大震災の津波被害における神社の祭神とその空間的配置に関する研究 土木学会論文集 Vol.68,No.2,I_167-I_174,2012PDF
品川神社 東京都神社庁のサイト