2020年4月から占星術家SUGARさんを中心にしたサビアンに関する研究会「谷間・オブ・サビアン」に参加しています。
研究員による発表交流会である「谷間の歌会」というZoomイベントに自分が発表したものを加筆して書きます。(現在は研究会は休会で開催されていません)
2021年3月 サビアン研究会自体は蠍座前半を解説中です。
この歌会の日は、ちょうど春分の国際占星術デーでした。
私はこの季節の季語の春雷をとりあげました。
「春雷や女主に女客」星野立子
俳句には季節を示す言葉、季語があるのですが、この俳句の季語は春雷。
春雷とは春先、立春2月3日をすぎて起こる雷のことです。
魚座は2月19日あたりからです。
その頃は、20℃近くになったあと雨になって、一気に冷え込んで雷がなったりしますが、そういった春先です。
やっと寒さもゆるんできた、春めいた時に、女性のお客様といえばお召し物はなんだろう、とか。
おみやげはケーキかな、シャンパンかな、とか。
ちょっと浮き立つものがあります。
でも、そこに突然の雷がなって、急に風が吹いて冷気がやってくると、そんなおだやかなお客さまではないンじゃないの?という風に感じます。
女主(おんなあるじ)はこの家の主婦、あるいは商家の女将。
そこにやってくる女客はケーキだけではなく、なにかを懐にもっているようす。
星野立子さんの木星は魚座14度「キツネの毛皮のストールに身を包んだ婦人」
魚座の14度はカレンダーでいうと3月の最初の週です。
魚座の木星は、蠍座の太陽、水星とトライン。
お父様は有名な俳人の高浜虚子。俳句界のいいところのお嬢さんです。
言葉はじっくりと練られているけど、ひねてない。
春ののどかな陽気のようにのんびり、ゆったりとしているけど、それだけじゃない。
女のお客様がまとっているのは、この魚座14度のキツネのストールではないでしょうか。
その優雅な女客が、お持ちになったのはケーキだけじゃないようす。
でも、むき出しにせずに懐にしまって、エレガントに装っていらっしゃいます。
そして女主もそれは承知していて、まあまあ突然の雨でたいへんでしたわね、くらいは言うでしょう。
不穏な風が吹いて、女主と女客の関係が気になります。
星野立子さんの他の俳句
ひらきたる春雨傘を右肩に
父がつけしわが名立子や月を仰ぐ
チャートは、MyAstroChart さんで作りました。