東京の芝の東照宮です。
もともと、隣の増上寺とひとつだったのですが、
明治の神仏分離令(ウィキペディア )で別れたようです。
そのため、全国にある東照宮のなかでも、
今は、神社となっているところだけでなく寺になっているところが
あるようです。
増上寺と比べると大きくないのですが、
装置としては、なかなかおもしろいところです。
この拝殿を通して参拝する先には古墳があります。
芝丸山古墳です。
つまり、神社をとおしてこの古墳を参拝しているわけです。
(そのうしろのビルはプリンスホテルです。
これを参拝しているのかと思う事もできますけどね)
この古墳には登れます。
登ってみると、
円山随身稲荷大明神というお稲荷さまがいらっしゃいます。
でも、お稲荷さんっぽくないなあ、
と思って帰ってから調べたら、
増上寺のご本尊をお守りしてついてきた方らしいです。
だから、稲荷っぽくなかったんですね。
頂上?は、ちいさな広場になって、石がありました。
登った場所からみると、目の下に東照宮がみえます。
昔はここは海に面していた祭祀場だったことがわかります。
中沢新一さんが
「死からたちあがる天国への階段が東京タワーだ」
とおっしゃっていましたが(アースダイバー )、
たしかにそんな感じです。
東京タワーの足元には、お地蔵様や如意輪観音様がいらっしゃるのですが、
もともとこのあたりは古墳や墓地だったようで、
お寺が多いのはなんとなく納得できます。
その雰囲気は、ちょっと異質な感じです。
東京タワーの足元は異界への間際。
それに対して、ヒトの祈りの場となっている増上寺や
この東照宮は清々としています。祈りの力です。
芝東照宮(リンク )