千葉県立中央博物館で生薬やってる、と聞いたので行ってきました。
千葉には「れきはく(歴博)」と呼ばれる国立歴史民俗博物館があります。
(とっても間違えてしまうのですが、「みんぱく(民博)」は国立民族学博物館でそれは大阪)
そしてここは千葉県立中央博物館です、ちょっとムズい。
「れきはく」も、この建物のように、どーん、とした建物でした。東京からの距離を考えたら、この「どーん」がすごい。
千葉って東京のとなりなんですけど、道路は昔のまま細くてくねくねしているし、東京に隣接する埼玉や神奈川と比べて、土地の記憶がそのまんまのところがあると感じてます。(若いときは、ひたすら田舎だと思ってた、ごめんなさい)
れきはくについては、こちらの記事で → https://divinus-jp.com/archives/42590
まず「生薬〜自然からの恵み〜」
今回の展示は、「薬屋のひとりごと」とのコラボレーション。
いまどきは、メディアミックスでまあ、いろんな事をするものですが、博物館にくるきっかけになるんなら、なんでもいいがなとも思います。

猫猫(まおまお)と、壬氏(ジンシ)様と写真が撮れます。(撮りました)

千葉には薬園台(薬円台)という地名があります。
江戸時代八代将軍徳川吉宗の命により、ここ下総国(千葉県)滝台野に薬草園が作られたことに由来しているそうです。(知らんかった)
そして、いまも成田のお不動様(成田山新勝寺)の門前には古い看板をさげた漢方もあつかう薬局があります。
展示によると、薬を祈祷してもらって神さま仏さまの祈祷を受けた薬として販売していたようです。
それはお土産としても有り難いし、効果もあったでしょうね。
わりとよく聞くし、使う漢方の中身が展示されています。
葛根湯 風邪の引き始めで、体力が落ちてない普通の方むけ。

五苓散 汎用性が高い漢方で、水毒(すいどく)と言われるものに対して、頭痛や下痢に。

隣にあるのは、市販のクラシエの漢方薬のパッケージです。
漢方というとツムラのイメージなんですけど、市販の漢方はクラシエの方が見かけるかもしれない。
展示のなかには「薬屋のひとりごと」の精密なパネルも一緒に展示されているのですが、それは撮影禁止。
博物館のサイトにも「薬屋のひとりごと」のイラストはなくて、このご時世、どこを切り取られて転用されるかわからないから、という事なんだと思いますが、せっかくコラボレーションしてるのにな。
(入場料も今回、ちょっと高かった。いつもは300円なのに今回500円 それでも安いっつーか、こういう研究もしている施設はもっと国がお金をだしてタダでもいいんじゃないでしょうかね)

ケンゴシ(牽牛子)は下剤。生薬とともにどの場面にでてきたかを書いてあります。
朝顔のタネなんだけど、生薬には本当に下剤が多い。「昔からお悩みは同じ」というものじゃなく、峻下剤(しゅんげざい)という作用の激しいものや、催吐薬(さいとやく)もあります。
ヨーロッパでは瀉血(しゃけつ)といって、血を抜くことも治療だったこともあるし、体内の「悪いもの」を出す、心身が浄化されるイメージだったんだろうな。
あと、「薬屋のひとりごと」にもちょっとあったように、後宮には毒殺もあったでしょうから、催吐剤や峻下剤もよく使われていたのかもしれません。
薬の本、というより、博物誌、図鑑。
これとともに、神農本草経(しんのうほんぞうきょう)という本も最古の書物があります。
その神農本草経は、毒性・効果の強さに応じて上品(じょうほん)・中品(ちゅうほん)・下品(げほん)と分類されていますが、本草綱目はいまの図鑑のように、種類によって分類する「網」「目」としているのです。
神農本草経は、薬物学、この本草綱目は、博物学。
そしてちょっと細かくなるのですが、中国、つまり「薬屋のひとりごと」のときの薬、生薬を「中医(ちゅうい)」とし、日本に入ってきた生薬をいくつか組み合わせて日本でレシピ、処方としたのを「漢方」として、中国でつかわれる処方とは違うとすることもあります。
生薬を細かくする、ゴリゴリするヤツで、知り合いの薬局にもあったよなーこれ、いつくらいまで使われていたんだろうと見たら「年代不明」って書いてあった。知り合いの薬局からもってきたのかな。
展示の最後は今の薬剤師、薬学部についての展示。
どなたかの薬免(薬剤師免許)が「展示」されていました。
この展示でも、お名前はでてるのですが、薬剤師免許番号が隠されています。
厚労省のサイトにいけば名前から検索することはできるけど、免許番号は見えないようになっています。
昔は丸見えだったし、なんだったら薬局の店頭に薬剤師免許を掲げていました。
私のいた薬局は古い経営者だったので薬剤師全員の薬剤師免許が掲げられていたのだけど、日焼けをするのでコピーを掲げていました。
令和8年4月からは、免許、A4になるみたいですね。
「薬免、大きいかどうか」で世代がバレることになっていきます。

私テキな話になるのですがこのタイミングで薬剤師免許を書き換えする必要が生じまして、申請しなおしました。
なので、私もこのA4の薬剤師免許になるようです。
どんなんだろう?と思ったので、窓口の方にこの通知だとデザインがわからないんですけど、どんなんです?と聞いたら、私たちも見たことがないのでわからないんです、と。
聞けば、偽造されてしまうので通知にはだしてないそうです。そんなの偽造してお金借りることもできないし、厚労省のサイトにいけばすぐ、バレるじゃないですか?といったら、なりすまし防止だそうです。
ここで書くと悪用されてしまうので書きませんが、思いつくことはあります。
表彰状タイプもなかなかいいと思うのですが、以前の店のように掲げることはないとは思うけれど、転職する度に持ってあるくには便利になります。
自動車運転免書みたいに、カードタイプになると、磁気情報も入れられていいかもしれない。
手前には、国試(こくし 国家試験)のテキストも展示されていました。

テキストがあまりに使用感がないので、この人、大丈夫なのかなと思ってちょっと横、小口をみたんですけど折り目さえないので、新品なのかもしれません。
私のテキストはメッチャ書き込んで付箋やクリップ挟んでいます。一生で一番、勉強した時期の思い出に一冊だけとってあります。
図録はダウンロードできます。QRコードがあったんですけど、これも県立中央博物館のサイトにもリンクされています。

千葉には薬園台という薬草園が作られたことだし、いくつかの薬用植物園をまわってみませんか?というお誘いが冊子の最後にありました。
帰ってきて「薬屋のひとりごと」と薬科大のコラボレーションがタイムラインに流れてきてコラボレーション、やる気満々だなあ、思った一方で、新規の学生の受け入れの中止のニュースもありました。
母校がなくなってしまう、というのは辛いだろうな。
一時期、ホントに多くの大学に薬学部ができて、また、なくなっていく。
健康保険の制度もそうなんだけど、政治、行政、社会に大きく左右されています。
2004年度に開設した城西国際大学薬学部は、2027年度以降の募集を停止する
2026年度までに入学したすべての学生に対しては、卒業に至るまで現在の教育環境を継続する
薬学部の募集停止としては、姫路獨協大学(2025年度)、医療創生大学(2026年度)に続く3例目https://t.co/5XCz8iFV9S
— 薬学部教授のひとりごと (@H_Nakaminami) March 19, 2026
でも、薬用植物をみるのは、とても楽しいです。
薬草園、薬用植物園にいくと、これに使われる薬になる植物が、こんな環境で(日陰で、とか)こんな姿で(樹木なんだ、とか)を含めて見てほしい。
あと、意外と食べたらだめだよ、とか、かぶれるよ、という植物も多い。
画像で見にくいのでリンクを。
日本大学薬学部薬用植物園 https://mpgarden.pha.nihon-u.ac.jp/
東邦大学薬用植物園 https://www.lab.toho-u.ac.jp/phar/yakusou/
(株)常磐植物化学研究所 佐倉ハーブ園 https://sakura-herben.tokiwaph.co.jp/
mitosaya 薬草園蒸留所 https://mitosaya.com/
この企画展、トピックス展のほかに、「チバニアン」と命名された地層についても見てきました。
千葉の地層って入り組んでいるんだなあ。
チバニアン 市原市のサイト → https://www.city.ichihara.chiba.jp/article?articleId=61004714de0c5f03dc0b5314
薬用植物園、博物館どうぞお近くの施設がありましたら、どうぞおでかけください。
企画展 生薬〜自然からの恵み〜 https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/exhibition/events/shoyaku2026/
薬屋のひとりごと https://kusuriyanohitorigoto.jp/#top
トピックス展「式年神幸祭記念 香取神宮展」 https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/exhibition/events/katorijingu2026/
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