不思議な展覧会に行ってきました。
問いかけられているのは、ただひとつ「死ぬとどうなるの」
写真オッケーの展覧会です。
「かないくん」という絵本の世界を展示しているのですが、
その絵本を知らなくても、大丈夫です。
なぜなら、会場ですべて「読める」から。
この絵本は、知り合いの死を通して、考える本です。
なので、最初に糸井重里さんが「御遺影」でごあいさつしてます。
さすがや・・。
それから谷川さんの詩と、「死ぬとどうなるの?」というコーナーがあります。
いろんな方の「死ぬとどうなるの?」に対する答えがあるのですが
サイコーなのは、コレ。
かつら、ツルン、だ。
かつらを脱ぐような、もの、かな。
いや、深い。
それから絵本の原画があります。
ここでこの絵本を「読める」
この原画の美しいこと。
先日の、漫画家による仏の世界展でも、そう思ったのですが
原画の色と線の美しさ。
もちろん、原画を漫画なり、絵本なりにするにあたっての、
プロの方々のすごい努力は、敬意をはらっているのですが、
原画の迫力には、まったく別のものだと思いました。
空白の物語は、日本画です。松本さん、すごいわぁ。
自分がわかれていくような通路を通って
暗い部屋のなかで、絵本の朗読のコーナー。
だから、知らなくても大丈夫。
その朗読の部屋をでると、その廊下の先に
目の前に鏡にようにモニターがいくつかあります。
あれ?うしろに、かないくんが、いる・・・!
で、私が、いない・・・!
幽霊、ってコワよぉ、と反射的に思ったあと、
自分も幽霊じゃん、なあんだ、と。
そして、最後のコーナーは。
やはり「死ぬとどうなるの」
正面の左右のモニターは、
このコーナーを読む自分がうしろ斜めうえからとらえています。
そして、左右のモニターは、リアルタイムのモニターと
少し過去にさかのぼったモニターになります。
さっきまで、すこし手前で熱心に読み込んでいる自分を
斜めうしろうえから、見ることになります。
死んだ直後、って、こうかもね、と。
スピリチュアルな考えだと、
身体をもってこの世にいるという分離体験が終わる
と思うのですが、実際、死の前後、は、やはりコワいな、と思います。
ちゃんと死ねるかな、と。
他の誰にもかわってもらうわけには、いかないし。
さて、「死ぬとどうなるの」
かないくん展 2014年5月16日〜6月2日 パルコミュージアム(渋谷パルコパート1 3F)
スクロールしていって下のほうにある
春風亭笑太さんと糸井重里さんの対談もおもしろかったです。
ちょっと長いけど、お時間があるときに。
落語は、けっこうパカパカ、死んだり
気軽に死者がでてくるからね。