わりとしょちゅう来ている國學院博物館です。
興味のある企画展をやっているから、というのもあるのですが、なにせ無料(タダ!)なので、気軽に行けるのです。
今回は、中世日本の神さまがテーマ。
今は、神社、お寺と分かれているのですが、明治以前の長い時間、神さまも仏さまもひとつになってお祀りされていました。
また、神さまについても私たちが、よく知っている古事記も、江戸時代以前は「私たちが、よく知ってる」状況ではなく、いろいろな物語がありました。
さらに、仏像には、炎を背負ってて三つ編みライクなヘアで、綱と剣をもってるならお不動さまかな、という「定番スタイル」が、神像にはないので、ご神体とされる神像だとしても、なんの神さまかわからなくなってしまっている(神社が称されるご祭神は結構、変化する)こともあります。
なので、今回の企画展示は、ちょっと見たい、というか、結構、見たい、是非、見たい、ものでした。
右下のピンクのうさぎは、國學院大學のマスコット、こくぴょん。

企画展の展示物は撮影禁止のものが多いので、写真はありませんが、いや、良かった。
神仏習合の時代、とか四文字では計り知れない実物、すごいです。
三十番神図って、なんだかわからないな、と思っていたんですけど、近くで丁寧に拝ませていただくと
「有り難い・・・」と思いました。
三重番神図については、一応、書いておくと、八百万(やおよろず)の神々のなかでも、代表格である30柱、あるいは、30体の神さま仏さまを、ひと月毎日ご当番(日番)に当てる様に選出されたものです。
法華経をはじめ、仏教による鎮護国家の考え方のなかで、神さまが含まれていきました。
(また、さらに暦が太陽暦になったことで、ひと月が31日となり、31番目の神さまも追加されています)
という事くらいは知識で知っていたのですが、曼荼羅の派手なオーラも、仏画の圧倒的な存在感もない、小さなお像がこちゃこちゃとならんでるもの、だったのですが、
これを拝見すると、毎日、これだけの神さま、仏さまに守られているんだ、とうう実感があるのです。
そして、これはお迎えしたアクリルチャームの三神図。
真ん中に宝珠をもった雨宝童子の姿の天照大神、左は、不動明王に従う童子のような姿の春日赤童子の春日大明神、右はお坊さんの姿で描かれた僧形八幡神像です。

アクリルチャームなので、ご霊験があるわけじゃないのですが、こうして身近に神さまの姿があると、いつでも神さまが善いようにしてくださるから、大丈夫、という安心感。
こちらは撮影OKでした。
撮影ができない展示物も、図録やYouTubeではみることができるので、ぜひ。
そして、ミニ展示として仁徳天皇陵古墳・新発見の出土品も(11月4日まで)面白かったのですが、
もうひとつ、「祈りの歌の泉をたずねて ―グレゴリオ聖歌のあゆみ―」(西南学院大学博物館資料) がありました。(2026年1月25日(日)まで)
歌で祈る、というのは日常に祈りを含めていくってことなんだな。

楽譜が美しい。
常設展示も時々、展示替えになります。
鏡も好きなので、毎回、見ますが、今回は、重さを確認できるようになっていました。

今回は、神さま、仏さまがテーマだったので、仏さまを。
来迎されるお姿だと思うのですが、そうだとしたら死にゆくものを一刻も早く、迎えに行こうと前かがみになっています。
あるいは、悲しみや苦しみのなかにいて祈っている者の訴えを聞くために、身を寄せていくところでしょうか。
衣も風をうけていらっしゃいます。

会期が短いのですが、ご都合あうかたは、ぜひ。
「中世日本の神々―物語・姿・秘説―」 令和7年10月4日(土)~11月30日(日)まで https://museum.kokugakuin.ac.jp/special_exhibition/detail/2025_kamigami.html
國學院博物館 公式サイト https://museum.kokugakuin.ac.jp/
國學院博物館 YouTubeでは展示物を見ることができます。→ https://youtu.be/CEB9RVNX1fQ?si=nsfP9BhnyfKLsn1q

