お稲荷さんって、現世利益をいただけることもあり、一番、コチラ側に近いところにいらっしゃる感じがします。
といっても、その稲荷社によって、お寺の僧侶の剛力を感じるところだったり、殿様の祈願所になっているような格の高い場所だったり、地元を守っているパワーを感じたり。
そのところによって、違いはあります。
ここは、ヒトを感じる不思議なところ。
こんなに人間っぽいお稲荷さんもめずらしい。
鳥居をくぐって、左に本殿。
不思議な入り方になります。
水はありませんが橋もかかっています。もともと古くて由緒もあり、結界もあった稲荷社だったのだと思います。
でも、参道の感じや、ここから見る限りでは、時々、見かけるようなちょっと寂しいお稲荷さんじゃないかな、と思っていました。
祓いのお役目と、雷、火災除けのお役目もありそうです。
江戸時代の有名な漢詩人の大窪詩仏(おおくぼしぶつ)の筆だそうです。
江戸で有名な漢詩人の手がこの群馬にある、というのは、この地が当時、中山道のにぎわった宿場だったのでしょう。
こちら、この度、新社殿になったばかり。2017年7月から新社殿で参拝できるようになったそうです。
木の香りいっぱい。
最初の門からは、なんとなくサビシイ稲荷社を想像していたのですが、全く違います。
最寄りの駅から徒歩10分くらいなのですが、周囲は、賑わった商店街でもないのに、この暗くなく、暖かい感じはなんだろう。
そして、ヒトの女性っぽい雰囲気なのです。
参拝すると「なになに?」って聞いてくれているようです。
かわいい狐さんがチョロチョロしています。
太子堂のなかには、香炉をお持ちになった聖徳太子。仏教っぽいなあ。
神社、しかも、この規模の稲荷社のなかに太子堂があるのは、ちょっと珍しい。
ご挨拶しましたが、聖徳太子はよく、わからなかった。
かわいい。
社務所のなかには、算学や絵馬(板絵)が展示されています。
算学は神社に掲げた算数のクイズ。なんとなく意味はわかっても、なかなか高度です。読めないし(笑
撮影は禁止です。公式のフェイスブックで見る事ができます。
御朱印も、かわいかったです。
こちらは最近、その時期の限定の御朱印もだされていて、なかなか人気のようです。
待つこともあるので、授与いただきたい方は事前にフェイズブックやサイトで、チェックすることをおすすめ。
また、イラストのカードがかわいかったので、いただいてきたのですが、このイラストは、親戚の女性が書かれているそうです。ここに案内してくれた白い狐さんのイラストも、こちらの方が描かれたとのこと。
帰ってからサイトをみると、おなじイラストがありました。
参拝したときは、わからなかったのですが、ヒトっぽい気配が、とても不思議で、帰ってからサイトをみてみました。
公式サイトには、於菊(おきく)さんの事が書かれていました。別のサイトでは、美人妓ともありました。
お菊さんが病気にかかった時、稲荷の神さまが現われて人のために尽くしなさい、と告げられたそうです。
そのお告げと同時に病は全快し、稲荷神社の巫女になったそうです。
その後、熱心に神明奉仕を続けるうち、神秘的な力を授かった於菊の元には、近隣、遠方から多くの参拝者が相談に訪れました、というのが、於菊稲荷神社のご由緒。
ああ、だからか、とちょっと納得。
このお社におられる於菊さんが、暖かい方なんだと思います。神さまもいらっしゃるのですが、前にでてくるのがこの於菊さんという方だから、ヒトっぽい、しかも女性っぽいエネルギーなんだ。
神さま修行をしている人間の、しかも、女性の於菊さんの暖かいエネルギー。
でも、美人妓とありますが、あまり色っぽいパワーや、重い感じはありません。
そして、ご自身の修行といっても、楽しく稲荷社の神さまにお仕えしながら、ここにいらっしゃるようなのです。
ある神社では、こういった手作り感のある一方で、ふさわしくないお祀りだったり境内の様子だったりを感じるところも、実はありました。
しかし、ここはご奉仕はご奉仕としてやっていらっしゃる一方で、神さまと於菊さんと参拝者が楽しく過ごされることに、神社の皆さんが心をくだいていらっしゃるのがわかります。
この日は、酷暑で参拝者も少なかったのですが、周囲も、賑わっている様子はありません。
でも、普段はもっと参拝者も多くいる気配もあるのが不思議だなあ、と思っていましたが、帰ってから、桜井識子さんのブログ(と本)に書かれていることを知りました。
それを見てくる方も多いでしょう。
そうか、だから、社務所に桜井識子さんの本があったのか。
算学や板絵を見せていただきなから、ちょっと不思議だったんです。
スピリチュアルな本や記事って、こういった昔からある神社ではあまり受け入れられていないなあ、と思う事が多いのですが、ここでは、こういった本も読んでますよ、という事でしょうけど、珍しいなあと思っていました。
あの、かわいい白い狐さんや、御朱印を扱う神社だから、あまり堅苦しいこともしないんだなとは思っていましたが、そこまでオープンマインドだったんですね。
桜井識子さんの本を、こちらの記事で 紹介しています。
そして、ここまで絶賛しながら、新しいご社殿の全貌を写真を撮り忘れています(笑
木の香りのするうちに、もう一度来てね、ということでしょう(笑