こちらに来るまえに、この岡山の熊野神社に参っております。
役小角(えんのおづぬ)のお弟子さんが、熊野の聖地をこの岡山に持ってきたと伺いました。
熊野は三つの大きな神社が中心となっています。
熊野神社(第一熊野十二社権現宮)が熊野本宮、今はなくなってしまった諸興寺を熊野新宮とし、ここが熊野那智宮にあたります。熊野神社(第一熊野十二社権現宮)については、こちらの記事で。
この神社のある山の由加山は山自体が聖地であり、夢で「我を瑜伽大権現として祀るべし」とお告げをうけた行基大僧正が、この山を開山した事から始まったそうです。
由加山の「由加」は「瑜伽」であり「ヨーガ」であるとも聞きました。
行基大僧正は、奈良、東大寺の大仏建立の中心となったお坊さまで、今のデベロッパーなんじゃないかと思うのです、集団を率いて、あちこちのお寺を建てたり、溜池をつくったりされています。アチコチでみるので、行基さん、ひとりじゃなく、グループの名前だったのかもなあ。
なので、ここは神社でありながら、もともと仏教のお坊さまが開山された山なのです。
厄除けのトシの数だけあるそうです。 33の石段.+42の石段+61の石段で合計して136段です。
なんとなあく、お寺チック。手水舎もありますが、お寺のようにお線香で身体を清める大きな香炉もあります。
ご挨拶します。やっぱり仏さまを拝んでいるような感覚になる。
サイトを見ると、ご祭神は、手置帆負命(たおきほおいのみこと)、彦狭知命(ひこさしりのみこと)、神直日神(かむなおびのかみ)と。
それぞれ、仏さまでのお名前もサイトにのっているし、ちょっと珍しいご祭神。
手置帆負命と、彦狭知命は、古代調停の祭事を司った忌部氏の親神様である太玉命が率いられた神さまたちです。
行基大僧正といい、忌部氏といいなんとなく古代朝廷に関連があるような気がするのですが、それより感じるのは、やっぱり仏さま。
本地仏としては、阿弥陀如来、薬師如来とあります。ちょっとその区別はつかないけど。
お賽銭箱の上に干支の書いてある恵方でもないと思うのですが、干支盤。
このなんでもあり感。テーマパークちっくな所が、楽しい。
大きな岩が見えて、もともとこういった石の信仰もあったのだと思います。
休憩所には龍ときつねのモザイク。これがなかなか、良い感じでした。
実は、隣に蓮台寺というお寺もあります。
この階段がちょっとあがれなかったので、遠くから失礼しました。
由加神社にくらべて、とてもおちついた場所である印象がありましたが、門前にはこんな看板が。
ん?どゆこと?
明治の神仏分離令の時にお寺と神社が分けられたのだと思うのですが、もっと混沌となんとなあく共存できないものでしょうかね。
帰ってからググってみると、「由加神社と蓮台寺、厄除けはどっちに行けばいい?」とみなさん迷っていらっしゃるようす。
お答えしましょう。両方、お参りするのです。