暦や天体の運行でお世話になっている国立天文台。
三鷹キャンパスは、年末年始を除いていつでも見学できます。無料。
大学との協同研究機関なので、大学と同じ、キャンパスと呼ぶのね。
最初に守衛所で受付をします。
名前を記載して、地図とvisitorのワッペンをもらいます。キャンパス内で示された場所で、スマホでQRコードを読み込む音声ガイドも利用できます。
入口正面の建物。国立天文台のNAOJが見えます。ここは見学者は入れません。
こちらは第一赤道儀室。ここで最も古い建物。
内部では、太陽の黒点の観測をしていて説明していただきました。
実際に太陽を追って動いていて、黒点ってホントに黒かった。
ここで展示されていたのが、「貴重書に見る太陽系」
パンフレットには「天文学の始まりは、星を観測してそのデータをもとに動きを予測し、王や国の行く末を占いことが目的であった」と始まります。
占星術と天天文学は、いまは隔たっているように見えますが、歴史の長さからみたら、「最近まで」同じ領域だったとも言えると思うのです。
この展示の資料は国立天文台のサイトでも見ることはできます。
でも、この今は使われていない、うす暗い観測所のなかで静かに対面すると歴史の長さを感じます。
以前、印刷博物館で天文学の展示をされていましたが、あの展示はプロがしたショウアップされた展示。
そして、ここは現場。時間の重みを感じることができるのです。
旧図書庫。
外観のみの見学。ひっかいた模様のあるレンガが使われています。スクラッチスタイルの煉瓦(れんが)と言われるそうです。東京の錦町の学士会館にも使われていて、私は好きだなあ。
ゴーチェ子午環室。
天体がぴったり南にくる時間と、その高さを測るところ。
これは、1987年まで使われていて、そして2014年に国の登録有形文化財に指定されたと。
30年前とはいえ、当時も相当古かったと思うし、そして、登録有形文化財に指定された今も、外壁のコンクリートが落ちています。
消費税をあげないと社会保障が続かないと聞かされていますが、こういったところにも私の税金は使ってほしいなあ。
さっきまで、使っていたようなキムワイプ。キムワイプ、使ったことあります?
当たり前なのですが、天体の測定、例えば、「天体がぴったり南にくる時間と、その高さを測るところ」を測ろうとすると、時間の正確さと、高さと方位の正確さが必要なのです。
そのために、時計やコンピュータが必要になってくるんだなあ、と思いました。
天文機器資料館。内部には昔の看板。うしろには電話機が映り込んでいます。
ひんやりした室内で、観測に使われた機械にうっすらとホコリがつもっていて、ここは時間がとまっています。
天体の観測は三鷹キャンパスではしてないようですが、今も別の新しい研究棟で研究は続けられています。
この展示室には解説の方はいらっしゃいませんでしたが、書き置きノートのようなものが広げてありました。
それを見ると「東工大の学生です」とか「気象予報士になりたいので」と書き込まれていました。
なるほどなあ、そういう人が来るのかぁ。
「占星術師です。楽しかったです」って書いてくれば良かった。
国立天文台のサイトは膨大で、あんなこと、こんなことを発掘するのは楽しいです。
こんなのみつけました。
国立天文台ニュース日本の暦についての特集 2012年10月号 No.231PDF
この2D4Uドームシアターは、人気で事前予約の空きがあれば、当日でも見ることができますが、人気なので事前予約をおすすめします。
国立天文台三鷹キャンパス2D4Uドームシアター
国立天文台 暦計算室の貴重資料展示室貴重書に見る太陽系
国立天文台三鷹キャンパス見学案内