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「大嘗祭」展

まず、ここから、書いていきます。何度でも書きますよ。
國學院大學博物館は、タダ!

これ、お約束ですから。

で、今回の企画展は、「大嘗祭」です。大嘗祭が行われるお宮、大嘗宮の図。

以前の記事で、大嘗祭のときのホロスコープを書いていますが、そのときに國學院大學博物館でこんな展示があるんだ、と知ったわけです。

館内はカメラやスマホで撮影できる展示と、撮影できない展示があります。

これは企画展の入口。ここから先は撮影禁止。

大嘗祭というのは、持統天皇の御代、ということなので1300年くらいまえから続いているそうです。
即位された天皇が、その年に1回かぎり行われるお祭。つまり一人の天皇陛下に1回なので、とても重要な神事です。
この展示では、それが記載されている日本書紀の展示から始まります。
(そういえば、来年、日本書記の1300年)

これは近世の大嘗宮の模型。

令和の大嘗祭では、御座は神座の西側に置かれ南西を向く(大礼委員会 第八回資料)だそうで、伊勢の方向に向いて神事をされるそうです。

展示のなかでは、大嘗祭のあとの直会(なおらい)、節会(せちえ)の紹介がありました。そのなかで「宮中節会絵巻」が展示されていました。
参列者は、左右に身体を揺らすようにして踊る「拝舞」を行って天皇陛下への感謝を表わしたそうです。
また、この絵巻では参列されている十二単の女性も描かれていますが、すべて檜扇(ひおうぎ)でお顔は隠されています。

また仁孝天皇の大嘗祭天神寿詞もよかった。天皇陛下が奏上される祝詞(のりと)。
もうちょっと、勉強したら、これ、スラッと読めそうなんだけどね。
全てを寿ぐ、お祝いする言葉が並んでいました。

ここは入ってすぐのホールです。

左側で大嘗祭についてのビデオが写されていてこれも、たいへんおもしろいものですが、写真に撮りたかったのは、この床にある黒い線。
全体の大きさが大嘗祭のお宮の悠紀院(ゆきいん)主基院(すきいん)の大きさだそうです。
そして、奥の少しせまいスペースが内陣。ここで天皇陛下が神事を斎行(さいこう)なさいます。

結構、せまい。

この神事のなかで天皇陛下が神さまに差し上げるお食事は、海山川野(うみやまかわの、とおっしゃってました)でとれたもの、海の幸山の幸です。
そのなかには、お米があります。お米は日本人にとっての主食でとても大事な作物。
そして、それとならんで、粟(あわ)があります。粟は、今は主食ではないのですが、お米とならんで大事なものとして神さまにさしあげます。
そこについては、このビデオのなかで、お米がとれないときに、命をつなぐものとしての粟があります、と説明されていました。

平成の御世は、日本の国が焼けるような戦争はなかったけれど、災害が多くあり、また令和になっても大きな災害は続いているように思います。

命をつなぐもの、という言葉がとても大きくその意味をもっているように感じました。

大嘗祭がつつがなく行われますように、また天も地も人も災いなく、安らかな御世でありますようにと願ってやみません。

この企画展の図録(100ページくらい)もたいへん、充実しております。おすすめ。

このなかで、大嘗祭の前日、鎮魂祭が行われることがこの図録にありました。
大嘗祭については、多くを聞きますが、この鎮魂祭についてはあまり聞こえてきません。
でも、この鎮魂祭、すごく大事じゃないかと思うのです。

大礼委員会 第八回資料

國學院博物館 企画展「大嘗祭」2019年11月1日(金)~12月15日(日)→会期延長12月22日(日)まで

國學院博物館 公式サイト


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*この記事を書いた人について
 辰巳(たつみ)
 聖地を巡礼する占い師。西洋占星術とタロットを使います。
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