毎年、この時期にはお札をお返しして、ご昇殿して参拝しています。
今年は新型ウィルスによる感染症が拡大し、社会と生活が一変した年でした。
占星術テキには年末に木星と土星が重なるグレートコンジャンクションがあり、土の時代から風の時代へ200年ぶりのミューテーションが起こりました。
誰にとってもキビしい年で、誰もがそれぞれの持ち場を支えてきました。
参道のいつもの場所には、謹賀新年と御製と御歌。
天皇陛下の和歌を御製(ぎょせい)とお呼びします。
これはご祭神である明治天皇と、奥様の昭憲皇太后の御歌です。
明治天皇 御製
「われもまた さらにみがかむ 曇りなき 人の心を かがみにはして」
昭憲皇太后 御歌
「むらぎもの 心にとひて はぢざらば 世の人言(ひとごと)は いかにありとも」
今年は新型ウィルスによる感染症が流行して社会や生活が一変しました。
そして、その影響はここにも。
足下のオレンジの目印は1mごとに地面にあって、その間隔を開けて並んでください、という事です。
ここにくるとどうも気持ちが大きくなってしまって、自分の器じゃない大きなお願いをしてしまいます。
世界平和とか。
去年までと違って海外からみえている方は、ほぼいらっしゃいません。
それでも、早めの初詣をされる方もあってお守りの授与所は列ができていました。
そしてここにも、感染防止のための配慮があります。
感染防止のために元旦の夜は閉門すると。
神楽殿で。
几帳で目隠しはされていましたが、扉が一部開いたままになっていましたし、一度に入れるのは12組ということでしょうか。
申込のときに色のついた番号札を渡されて、その椅子で待つようにと。
受付のときに、巫女舞と最後の御神酒はありません、と言われました。
この色は、その時に入れる祈願者によって変えているようで、私は黄色の7番。
これを神楽殿に入る時に神職にお渡ししました。
浄衣(じょうえ)の神職が今年ほど、清々とみえた時はないかもしれません。
毎年、白いお衣装だったかなあ?
そして以前はご祈祷の手順も巫女舞と最後の御神酒以外でも、お祓いをお受けしたけれど、祓詞の奏上がなかったり、ひとりひとり祈願御幣を玉串案に置く作法もなく、最後の神職のお話もなかったです。
不特定の、しかもどこからどこへ行くのかわからない人が集まるところで、発声をするのですから、当然、新型ウィルスによる感染症の感染の可能性が低くないでしょうから仕方ないところですが、やっぱり少し寂しいです。
だからといって、ご神威に変わりがあるわけじゃない。
御簾(みす)の向こうには陛下の気配があるし、お鈴の音もキラキラしている。
そして、拝殿前では「世界平和」とか大きな事を願っていた私は、いきなり神楽殿では「家内安全、商売繁盛」とスケールダウンしてしまうのも毎度のこと(笑
その代わりといってはナンですが、ペットボトルのお茶が撤下神饌(てっかしんせん)に入っていました。
今年らしく、おウチでいただきましょう。
皆様、よいお年をお迎えください。