「スターピープルオンライン」で連載されていた当時から読んでいたのですが、1冊にまとまったので買ってみました。
占いの技術や考え方、占いの歴史について書かれた本はあるのですが、占い師がどういう考えで、占いに向き合っているかを知ることができるのは珍しいと思います。
田中さんが、対談相手を選んだ基準も書かれています。
それは、こんな条件です。
・占術の教本を本人が執筆、あるいは翻訳して出版している
・講師をしている
・古典にも目を向けている
・一度はお会いしたことがある
占いってすごく狭い分野だし、さらにそのなかの占星術というともっと小さくなる。
そして、その占星術のなかでもニッチに分けられる。
「サビアンシンボル」「ヘリオセントリック」「恒星」「ホラリー」「心理」「マンデン」「古典」「アストロカートグラフィ」「ローカルスペース」「東京星図」「ミッドポイント」「ハーモニクス」「イレクション」・・・思いつくままあげるとこんな感じ。
西洋占星術が深い学びを必要とするので、さらにその分野ごとにすばらしい研究をされている先達がおられる。
でも、西洋占星術のその分野、となると世界はニッチになってきてしまう。
だけど、そこに居着いてしまうと見えてこないものがあると思う。
だからこそ、こうしていろんな占いにかかわる先達の垣根をはずして、お話を聞いてみてみることは必要なことだと思います。
そこには共通するワードも必ずある。
そして、田中さんが共通したいくつかの質問をされることで浮かび上がってくるものがあります。
共通した質問
・宿命と自由意志について
・占いと占い師の人格の関係について
・運をよくするにはどうすればよいか
・占いの未来はどうなるのか
これについては、答えがさまざまです。
そして、逆の答えをいただく事もあって、おもしろいです。
もちろん、誰が「正しい」という正解はない答えなので、自分がその問いをうけたとして答えていくものだと覆います。
自分の知らない占術だったり、言葉がでてきても読み飛ばしていいと思います。
それより、登場された先達の姿勢に学ぶことが多いです。
占い、全く知らないという方も、これを読んでなんとなく、この占い、勉強してみようかなと思うような読み方もできる本です。