鷺宮 咲前神社(さぎのみや さきさきじんじゃ)というのは、一之宮の前の宮、先(さき)の宮、というのがお名前の由来らしいです。
群馬という土地には、古代の豪族と渡来人の記憶が、古墳などで残っている土地で、ここもそういった土地のひとつ。
古代、大陸から伝わったもののひとつに、養蚕(ようさん)があります。
蚕(かいこ)を飼って絹糸をとるのです。
明治に入ってからは、海外へ向けて、大きな輸出品にもなりました。
絹笠神社は、群馬から北関東にかけて養蚕の盛んな地域に、蚕の神さまとして、おられる方です。
機織(はたおり)の神さまではなく、養蚕の神さま。
わりと最近、江戸時代以降に現れた絹笠明神といわれる方です。
扉にうっすらと黄色く美しい繭が奉納されています。
新しいもののようなので、このあたりでまだ、養蚕をされているようです。
また、写真の奥、祠の前には、蛇がいくつもいます。
蛇は、蚕を食べてしまうネズミを退治するので、守り神として大切にされています。
こちらの授与所でも、開運祈願の蛇のお札がありました。
金刀比羅神社に関する説明書きがあって、全国の日和山(ひよりやま)に、勧請されるようになって、雨乞いの神さま、と書いてあります。
日和見山、とは、海から良く見える山で、「あの山に雲がかかったら雨」という判断の山。
そこから転じて、雨の少ない地方では、降雨祈願の山となった、と読めます。
降雨とは農業をする者にとっては、五穀豊穣を祈願する事。
生命が豊かである、という事で、この男根、がお供えされているんでしょうか。
でも、コンピラ様と、男根。うーん。
コンピラ様は、大国主とされているし、インドのクンピーラでもあるから、
海運だけでなく、農業、医薬の神さまでもあるし、まあ、ダンシっぽいし、モテたでしょうし・・・。
いずれにしても、かなり古いというか、そのまんま、なんだな。
社務所でご朱印をいただいたときに、磯部煎餅をいただきました。
「どちらから?車のなかで、どうぞ」と。
このあたりは、鉱泉の温泉も、わいています。
それをもとに、うすいウエハースのようなちょっと甘いお煎餅が作られています。
おいしかった。ごちそうさまでした。
おじさんたちは、ずっと机のところで、話しています。
ゴドーを待ってるのかな。
鷺宮 咲前神社
磯部煎餅 安中市のページ (いただいたのは関口のもののようです)
絹笠神社の、養蚕の神さまが女神、金刀比羅宮が男神と考えると、納得できるので、やはり、この神さまは、二つの神さま、なのでしょうか。