和モノのオラクルカード。
めくってみて、そこの書いてあるメッセージを読み取るカードです。
和モノは大好きです。
東京の、特に下町は、江戸の昔から火事も多く、空襲の記憶もあり、
ごちゃごちゃとした町は、もともと小さな暗がりがあります。
そこにいるモノたちの気配が、強いところです。
こちらの墨東地霊散歩でも、そんな雰囲気を伝えています。
また、東京の下町にかぎらず、ちょっと前の日本の各地には、
そういった小さく、低めの体温を感じる闇が、
あちこちに、あったように記憶しています。
ある時は、それは小さくなく、現世の人間を越える
大きさとパワーを持っているのですが、
その闇には、このカードにいるような「妖怪」も、きっといたと思います。
この妖怪カードの解説書には、教訓も書いてあります。
でも、私は、この妖怪と呼ばれる、暗がりにいるモノたちは、
もともと、人間たちに教訓を与えるために、存在しているのではないと考えます。
それは、最近まで、私たちとそんなモノたちの距離は、もっと近くあったはずです。
そして、教訓というカタチであったり、別の形であったりしながら、
それらの言葉にならないメッセージは、受け止めていたはずです。
そのモノたちは、なぜ、その闇にいるんでしょう。
それぞれの理由があるんでしょうけど、結局は、「そこにしかいられない」と思うのです。
人間を怖がらせるため、とか、教訓を与えるとかではないので、
そんなに怖がらなくてもいいような気がします。
かといって、「そこにしかいられない」モノを哀れに思う、
というのは、ちょっと違う気がします。
それは、こちらの気持ちが揺れてしまって、
そのモノたちとの距離を、必要以上に詰めてしまう気がするからです。
それらの存在とメッセージを感じつつ、
それぞれの住む世界で、過ごしていくという距離感ではないでしょうか。
人魚の肉を食べて不老不死になった彼女は、
愛する人、肉親をすべて見送って一人、この現世に残る事になりました。
(ふむ、なるほどね)
妖怪カード ヴィジョナリー オンラインサイト