戸越銀座は、長い商店街が有名で、毎日、お祭りのような賑やかさです。
そこから、ちょっと横にはいった所にある八幡さま。
八幡さまというと、武家の感じが強いところもあるのですが、その感じはしません。
むしろ、この地の方々のお願いを長い間、聞いていらっしゃるようです。
本殿を囲む瑞垣の中に末社が二つ。
春日社には、鹿。
稲荷社が本殿近くにあり、また、春日社というのも珍しい。
「江戸越えて 清水の上の成就庵 ねがひの糸の とけぬ日はなし」
戸越って、江戸を越えたところ、っていう意味なんですね。
また、隣りは、「疱瘡を守る戸越の八幡に」とあり、
この戸越八幡神社が、疱瘡(ほうそう:天然痘)除けの神さまでもあったようです。
となりには、行慶寺があり、もともとはひとつだったようです。
この行慶寺にも成就庵の歌があります。
もともと旧中原街道と戸越銀座の角のあたりの戸越地蔵が成就庵で、
行慶寺のはじまり、とホームページにあったので、
とのことだったので、ググってみました。
戸越地蔵尊。
なんとなく、ですが、水っぽい感じがするなあ、と思いました。
ああ、そういえば、この近くに平塚橋という交差点があるのを思い出しました。
調べてみたら、この平塚橋は、暗渠になっていて品川用水にかかる橋だったそうです。
この街道沿いの地蔵尊だと、そこで亡くなった方の供養もあるように思います。
また、この成就庵は、一本杉元八幡神社ではないかとも言われているそうです。
このお社もこの近くにあります。
その昔は、感染症という考えは、なかったのですが、
清らかな水は、病気にならないという事は知っていたと思います。
だから、流行病(はやりやまい)にならない、清らかな水は貴重だったでしょう。
水と流行病との関係で、水の神様、あるいは観音様と、伝染病を退治する神様は
一緒になっていることが多いようです。
お祭りも盛んです。
伝染病を退治する神様、疱瘡除け、旅先で亡くなった方の供養、となると
神さまをのせた御神輿が、氏子の町をまわっていくお祭りになるでしょう。
また、本殿近くにある稲荷社、春日社もなにか由来がありそうですが、
いろんな思いや願いがあるように感じました。