先日、ツイッターのTLを眺めていたら、渡辺和子さんの言葉が流れてきました。
botなので、ご本人のツイートではないのですが、大切な事をまた、教えていただきました。
「置かれた場所で咲きなさい」のなかでも書いていらっしゃるのですが、シスターは、日本陸軍中将の末っ子として生まれました。お父様は、2.26事件の時に、シスターの目前で、兵士たちに銃殺されました。
お父様は陸軍に属しながら、戦争には反対していたので、以前から戦争に向かっていた勢力から、自分の命を狙われていると感じていらしたそうです。
だから、2.26事件の当日、枕元のピストルを取り出し、そばで寝ていたシスターを、壁にたてかけてあった座卓の陰に隠し、ご自身は応戦しながら、シスターの目前で絶命されたそうです。
シスターは、お父様について「寡黙な人でした」「努力の人でした」と書かれていらっしゃいます。
お父様は、海外の生活の経験もあり「勝っても負けても戦争は国を疲弊させるだけ、したがって、軍隊は強くてもいいが、戦争だけはしてはいけない」とおっしゃっていたそうです。
シスターの「置かれた場所で咲きなさい」は、ベストセラーなのでご存じの方も多いと思いますが、これは、ぜひ、おすすめです。
この本は東日本大震災の翌年に出版され、ベストセラーとなりました。
最初、読んだときは「置かれた場所で咲きなさい」というのは、「自分のいるその場所は、恵まれているのですよ、ガマンしなさい」という意味だと思っていました。
そしてこんな言葉もありました。「神は決して、あなたの力に余る試練を与えない」
これも、「このツラい状況も、ガンバれば乗り越えられるはず」と読み下していたようです。
それは、東日本大震災のあとという状況も強くあったと思います。
でも、再度、よく読むと違うのです。
まず、自分が「咲きなさい」なのです。
この本のタイトルとなった詩には、こう続くそうです。
「咲くということは、仕方がないと諦めることではありません。それは自分が笑顔で幸せに生き、周囲の人々も幸せにすることによって、神が、あなたをここにお植えになったのは間違いなかったと、証明することなのです」
そして、「神は決して、あなたの力に余る試練を与えない」については、「いかなる悩みにも、きっと神さまは、試練に耐える力と、逃げ道を備えてくださっている」と続いていました。
東日本大震災と、そのあとの福島第一原子力発電所の事故の暗い気持ちを引きずっていた私は、当時の「絆」とか「がんばろう」という言葉とともに、ガンバらなければいけない、と感じていたのでしょうか。
もちろん、周囲に不満ばかりを言いつのっていても始まりませんし、自己中心的な自分を善しとするのではないのですが、その場所で、咲くことができなければ、別の場所で咲けばいいのです。
神さまの与えられた試練のなかには、逃げ道をさがす、という試練もあるのです。
たぶん、これからも何度か読み返すうちに、「ああ、ここは自分の思い込みで読んでいた」「こんな大事なことを書かれている」と思い直すことだと思います。
でも、いままた、こうして大事な事を教えていただいたこと、感謝します。
そして、シスターのお父様が、いまの日本をどう見ていらっしゃるのか、と思います。
つらい夜をすごされている方、ぜひ、お読みください。