松原湖のすぐ近くにあり、ここは上社。
松原湖を諏訪湖に見立ててあるので、下社もあります。
そして、実際に諏訪大社のある諏訪に近いので、境内に御柱もあって、御柱祭もされているそうです。
奉賛の芳名板。
入口は、やっと車一台入れるか、入れないかくらいの神社なのに、この人数は、すごいなあ。
御神紋は、立ち梶の葉。
諏訪大社が根がある梶なので、ここも諏訪の神さまであることを示しています。
また、この湖の周囲にはいくつかの神社があり、少し離れたところには御射山社があります。
御射山社は、諏訪大社でも元宮のひとつで、大事な祭祀が行われていました。
(諏訪大社と御射山社についての記事は、こちら )
この諏方神社では、いまも御射山祭も行われています。
あとで、「君の名は。」のモデルのひとつだった事を知るのですが、そういえば、この御射山祭で子どもがご神体を持って帰ることや、甘酒を使うあたりは、この御射山祭からイメージされるものかもしれません。
御射山祭について(公式サイトから)
「御射山原に着くと神幣をそれぞれの仮宮に納め、その夜は子供たち、宮司、総代は神のお守りで泊まり、子供たちはお互いを助け合いながら夜を過ごします。明けて松原氏子の老若男女が御馳走を持寄り、用意した甘酒を口にし祭りを待ちます。そして宮司の祝詞にあわせ、山宮を参拝します」
諏訪大社でも、上社前宮の御室社でのお祭では、過去に現人神の大祝さんが参籠したそうです。
こちらの記事で。
境内からは湖は見えませんが、実際はとても近いです。
ご挨拶します。
諏訪神社では、特に上社で私は主に、山と岩、縄文のエネルギーを感じる事があるのですが、ここは、ちょっと違う。
なんだろうか。湖のとまった水も感じるけど、もっと、ヒトに近いエネルギー。
かといって、諏訪大社の下社にあるような具体的なご利益に近いものじゃありません。
御柱というより、この小さな祠と石。
拝殿は「留守」っぽい感じですが、ここにはおられます。
御柱と、その時のお祭りのエネルギーなのかな。
気がつくと、すごい応えてくる。
恐ろしいほどの強さ。
でも、何なのかは、ちょっとわからないです。
湖に飛び込んで龍となって自分の肝を息子のために、その上司、源頼朝に差し出した母親の伝説を思い出します。
普段は静かな湖面が、突然、波立つ瞬間があるようです。
拝殿の後ろには、野ざらしの鐘。
このあたりは、以前はお寺も多く、神仏集合の信仰の地だったようです。
静かな松原湖ですが、「君の名は。」の聖地巡礼となっているのであれば、喜ぶモノたちも多くいると思うのです。
Ukkari さんのサイトに松原諏方神社の神事についての興味深いサイトがありました。
(参考)神奈川大学歴民調査報告第3集 福田 アジオ 編「松原の民俗-長野県南佐久郡小海町松原-」
(参考)関西大学レポジトリ文学部 総合人文学科 黒田一充 「子どもが籠る祭りのお仮屋」