毎年、この時期にはお札をお返しして、ご昇殿して参拝しています。
今年は雨。今年らしい。
2019年は雨の多い年で、その傷跡もまだ残っています。
そして、お代替わりがあって新元号に改まりました。
その即位礼も雨でした。
参道のいつもの場所には、謹賀新年と御製と御歌。
天皇陛下の和歌を御製(ぎょせい)とお呼びします。
これはご祭神である明治天皇と、奥様の昭憲皇太后の御歌です。
明治天皇 御製
「いそのかみ 古きためしを たづねつつ 新しき世の こともさだめし」
昭憲皇太后 御歌
「へだてなく いつつのくにに 交わるも こころもまこと ひとつなりけり」
年末なのですが、結構な人が参拝されています。
日本人は少なめで、いろんな言語が聞こえてきます。ダイバーシティの東京は、どう変わっていくのかな。
拝殿の銅ぶきの屋根も落着いた色になってきて、ご本殿修復工事は終わったそうです。
来年は、遷座百年。
気持ちがやたらデカくなってしまって、お代替わりもあったので、祝詞を低く奏上したあと「皇室の弥栄と世界平和」と祈念しました。
そんなの、私がどうこう、できるもんじゃないけど。
今年は祝詞講座に行ったので、短い祝詞なら奏上できるようになりました。祝詞講座についての記事は、2019年4月 と 2019年9月。
神楽殿の前にいて、ご祈願の時間をまっている時は本当に豊かな時です。
祈祷の時間になって、神楽殿にはいると御簾の向こうには陛下の気配があります。有り難いことです。
境内で参拝するときは、「皇室の弥栄と世界平和」と大きな気持ちになっているのですが、神楽殿では、「家内安全 商売繁盛」とスケールが一気に縮まるのが、私の器の小さなところ。
一緒に祈願されてる方々は、今年は15人ほど。
今年は日本在住の方ばかり。数年前にはニューヨークのビジネススクールの団体の方とご一緒になったこともありました。
私も正座はそんなに得意じゃないけど、みなさん、苦労されていたことを思い出します。
初参りの赤ちゃんとご家族。安全祈願の会社。商売繁盛の方。みなさんの祈願とともに、神さまに届けていただいている。
世界平和があってこそ、このひとりひとりの幸せがあるし、ひとりひとりの幸せがあっての、世界平和でもある。
デカいことを祈願するには、小さなことをやっていくしかないんだなあ、と思いました。
厳しい時代に生きている私たちの来年は誰にとっても節目の年。
そんな時に、家族、友人のひとりひとりと幸せになっていきたいし、目の前のひとり、お客様、クライアント、患者さんが幸せになって欲しい。
「小さなことからコツコツと~(by 西川師匠)」は、「一隅を照らす(by 最澄さま)」であって、真理だなあ。
おめでとうございます。
ありがとうございます。
みなさま、よいお年を。