道路から急な坂をのぼった高台にある神社。
境内のお庭からは浜松市内がよく見えます。
境内のお庭には、たくさんの歌碑があります。
上の写真のようにちょっと椅子と説明の看板もあります。
(いつものように)あまり事前の知識なく参拝したのですが、ここ、世田谷の松陰神社に雰囲気がよく似ている。
東洋紡は浜松に工場もあったのね。
今は閉鎖されてしまっているけれど、そこで働く人が社内教育として女性は生け花などを教えていた、と。また戦後は「高等実務」の学校だったとありました。
今の社員教育というと、いきなり名刺の渡し方とかOJTだとか、目標設定だとかなんだか、方向があじけないけれど、昔は(女性は生け花かよ、というところはツッコミたいけれど)「人」を育てるという感覚がちょっとあったように思います。
賢くなれそう(笑
ご祭神は、賀茂真淵大人命。
賀茂真淵先生は、江戸の末期に実在した国学者。万葉集の研究者でもあり、教育者として幕末の思想に大きな影響をお与えたとされています。
出身がこの浜松であり、住居あとのこの神社が建てられたそうです。
松陰神社にお祀りされている吉田松陰先生は、やはり幕末にご自身の松下村塾という私塾を開いて、明治維新をおこす人物を輩出しています。
なので、学者であること、教育に携わっていることがお二人の共通点。そこがこの縣居神社と松陰神社と似ている雰囲気なのかもしれません。
厳しいというか、ちょっとアグレッシブな感じも似ています。
でも、いまは書見台(しょけんだい)の前に正座されて、ご本をめくっているような静かさがありました。
隣には、浜松市立賀茂真淵記念館があります。
多くの蔵書は第二次大戦の空爆で焼失されてしまったそうですが、いまも多くの資料があります。
私たちの社会は激変しており、昨日まで「当たり前」だった生活が、全く違ってきています。
でも、これからも、賀茂真淵先生が静かにここで静かに研究を続けられるような日々でありますように。
世田谷の松陰神社の記事は、こちらで。
縣居神社 静岡県神社庁
浜松市立賀茂真淵記念館
賀茂真淵記念館【縣居通信5月】「縣居(県居あがたい)」とは